おかげさまで精密根管治療を中心に毎日診療していると、簡単な根管治療ってほとんどない…ということに気付かされます。

今痛いからちゃちゃっと治療してください!

と言われてもなかなかどうして難しいですねぇ。というのが正直なところ。

というのを実感しやすいケースを今回はご紹介いたします。

患者さんは歯肉が腫れて…と来院されました。

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はい。根の先に炎症を疑わせる透過像もありますね。

診査診断の結果から選択できる治療法と治療法によっての今後の見通しについてお話しさせていただいて、患者さんに根管治療(根の治療)を選択していただきましたので根管治療(根の治療)を開始することになりました。

犬歯、いわゆる糸切り歯ですから根は一本。簡単そうです。治療を開始してみるとあれ?簡単ではなさそうです。

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入り口ふたつで出口がひとつですか、そうですか。

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根管充填後。根は1本で根管は2本。ちょっと調べてみると日本人では約5%の出現率だそうです。

海外での報告では30%もあるようですが、単純にみえてもやはり根の中は複雑なのです。一本の根の中に複数根管があると中の掃除もしっかりやらなければならない反面、しっかりと掃除をすることで歯を削りすぎてしまうと歯の強度を落としてしまったりしてしまいますので慎重に進めていかなければなりません。

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経過観察時に根の先の影も小さくなりつつあるのが確認でき、とりあえずほっとしています。

ちゃちゃっとやっても再発を繰り返してしまうことにつながりますので、きちんとした治療をご希望であれば精密根管治療をお勧めいたします。

 

院長:高橋