「根の先に膿が溜まってますね」

「根の先の歯を支える骨が溶けてますね」

「根の先に炎症がありますね」

等々表現は様々ですが、根管の中に細菌が感染してしまい根の先に炎症が広がると根の先の歯を支える骨が溶けてしまいます。これを根尖性歯周炎(こんせんせいししゅうえん)といい、進行すれば腫れてしまったり熱が出たり、そういった症状の原因となります。

「根の先の病気が大きいから抜きましょう」

果たしてそうでしょうか?結論としては大きさは治療の可否(歯を抜かない治療ができるかどうか)を左右しません。

奥の方が腫れて痛くなってしまったとのことで来院された患者さん。

治療前

左の歯の根の先、黒くなっているのがお分かりでしょうか?

手前の歯、この場合右の歯の根の方まで広がっていてかなり大きく進行していることがわかります。

治療直後

直後

無菌的な環境を整えて、出来る限りのことを行いました。(90分×2回)

治療前と比べて歯の中を掃除したな、という雰囲気は伝わりますでしょうか?

症状も無くなり経過を診ていきましょう、ということになり…

1年半後

経過観察

大分黒いのがなくなってきたのはお分かりでしょうか?

大きさは治るまでの時間は左右しますけれども治る治らないの診断を左右しませんので、もし根の先の病気の大きさが大きいから抜きましょうと言われたのであれば、治療の余地があるかもしれません。

治療期間2回(90分×1、60分×1)

院長:高橋