治療コンセプト
根管治療の目的は「根尖性歯周炎の予防と治療」となります。
目的を果たすためのコンセプトは
細菌感染の予防と細菌の可及的排除となります。
細菌感染していない根管に対しては根管内無菌状態の維持が、すでに感染の起こっている根管では感染根管の可及的無菌化とその維持を重要としています。
それを達成するために当院では
- 無菌的処置(ラバーダムや器具の可能な限りのディスポーザブル)
- 過不足のないアクセス窩洞形成(マイクロスコープ下で行います)
- ニッケルチタンファイルによる機械的拡大
- 適切な濃度、量による根管内洗浄
- 三次元的に過不足のない根管充填
根尖性歯周炎の原因は細菌感染であるため、感染のコントロールが必須となります。
診療環境を整え、器材は可能なものは全て滅菌しています。
ラバーダムは必須(逆に言えばラバーダムができない場合は根管治療の適応ではありません)
治療回数は必要最小限(根管治療で1~2回、再治療で2~3回)
仮封は水硬性セメントや酸化亜鉛ユージノールセメントを用いて、その厚みは3.5mm以上に設定しています。
アクセスから根管充填までマイクロスコープ下で行っています。
機械的清掃(根管拡大、形成)と適切な濃度、量の洗浄液にて化学的清掃(洗浄)を行っています。
貼薬剤には水酸化カルシウムを使用しています。
根充は根管系を3次元的に緊密に封鎖し、細菌を根管内に埋葬します。
その後、自然治癒力(免疫力と創傷治癒)により根尖歯周組織が治癒に向かう可能性が高まります。