ご無沙汰しております、保険医療機関を辞退いたしましておかげさまで1年が過ぎました。

歯内療法(根管治療、根の治療)で悩まれている患者さんは予想以上に多く、歯内療法専門医院として充実した毎日を過ごさせていただいております。

先日、福岡市にてマイクロサージェリーのセミナーを受講してきました。

歯内療法のなかでもマイクロサージェリーというのは通常の根管治療で反応しなかった場合、すなわち根管治療を行ったのにもかかわらずに治らなかったような場合、歯を残す最後の砦として行われる根の手術のことを言います。

 

なぜ根管治療で治らないことがあるのか、こちらのコラム「なぜ根管治療は100%治癒しないのでしょうか?」をぜひお読みください。

従来の歯根端切除術が40~60%の成功率であるのに対し、現代のマイクロサージェリーは90%以上の成功率であると言われ以前と比較して非常に歯を残す可能性が広がっております。

 

そんなマイクロサージェリーをなぜ福岡?その理由は講師にあります。

 

 

 

 

 

 

 

 

今回の講師は松浦顯先生、福岡市でまつうら歯科医院・歯内療法専門室を開業されています。松浦先生はPESCJ3期生、実は院長とPESCJ(ペンエンドスタディクラブインジャパン)で同期で苦楽を共にした先生です。松浦先生のスゴイところはPESCJを終了後、USC(南カリフォルニア大学)の歯学部歯内療法学科大学院を卒業され、米国歯内療法専門医となって去年、日本に帰国してきたという経歴の持ち主です。

 

松浦先生はPESCJのカリキュラムでどのようなマイクロサージェリーを行うのかそのコンセプトと術式を習熟しながらUSCのカリキュラムを学んだ先生だからこそ、大筋のコンセプトはほぼ同じながらも様々なコツや技術の違いやイレギュラーへの対応などまさに僕のためだけにオーダーメイドされたカリキュラムを組んでくれて非常に充実した2日間を過ごすことができました。

 

内容は…

・術前のCT画像による測定部位と計測位置について

・マイクロサージェリーの部位による麻酔の方法や麻酔薬の選択基準

・適切な切開線の設定方法と切開範囲の意思決定

・CTによる切開線の設定方法

・剥離の順序の決定方法と肉芽組織が癒着しているフラップの取り扱い

・骨窩洞の形成の器具の種類と選択基準

・骨窩洞の切削範囲と骨窩洞の処理

・歯根端切除の部位の設定方法とその選択基準

・歯根端切除のベベル設定とベベルによる逆根管形成の形成法の選択

・切断面の観察の方法とその選択

・逆根管形成器具の種類とその選択

・逆根管充填の材料とその選択基準

・パラタルフラップの縦切開の設定部位とパラタルサージェリーを補助する方法の種類と選択基準

・GTR,GBRの判断と実際の対応

・縫合糸種類と選択基準、抜糸のタイミング

・術後の患者指導と治癒形態と予後判定の具体的方法

・トラブルシューティングと再外科手術の対応とその判断基準

多分、いやきっと受講される先生によって内容をカスタマイズしてくれると思いますのでもしご興味のある先生はぜひ福岡、予定を立ててみてください。

今回はTrue Jowという模型を使用しての実習。

 

 

 

 

 

 

 

 

実習開始。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

実習中はペンエンドや学会で会う時とは違いお互い真剣で疲れましたが、このマイクロサージェリーも一段、二段とレベルアップいたしましたので根の治療でお困りの患者さんいらしたらぜひ我々の歯内療法をご検討ください。

 

院長:高橋