お久しぶりのブログ更新です。

私(院長)はいたって元気でおりまして最近急に診療が忙しくなってしまいブログがなかなか更新できなくご心配おかけしました。

というわけで本日は根管治療での開放療法について個人的な意見をお話ししたいと思います。

開放療法ってご存知でしょうか?患者さんはわかりにくい話しかもしれません。

ひと昔前は膿が出ていたり痛みが出ているような場合、あえてフタをせず歯に穴を開けたままの状態で次の診察まで置いておき、膿が出ていないのを確認してからフタをする、という治療法があったんです。

あったんです、というか現在でも多くの歯科医院では行われているのかもしれません。

根の先が黒く写っているのがおわかりかと思いますが、ここに膿が溜まってしまい、歯肉が腫れてしまったんです。

通常(?)はかぶせているものを外して、土台を外して穴を開けたままにしてまたね、というのが従来の開放療法となるわけですが、これは実は非常に危険です。

歯の根の先の病気の原因は「細菌」です。

 

開放療法ですと口の中にいる様々な細菌が絶え間なく根管(歯の根)の中に入っていきます。

では当院ではどう対応するか、ということですが一つのケースでご説明いたします。

 

名称未設定

治療を始めると膿がドクドクと出てきました。結構な量の膿です。

どうするか?それは…

しばらく放っておきます。通常は15分もしないうちに膿が出てくるのが止まります。

こんな感じですね。

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もちろん、ただ指を咥えて見ているだけ、というわけではありません。

洗浄をし、根管用バキュームで吸い、洗浄をし、根管用バキュームで吸い…と繰り返しながら排膿(膿を出すこと)させます。

すると大概は止まってくれますので、そこで薬を詰めて「しっかり」と仮のフタをするのです。もちろん、稀に治療後に痛みが出てしまったり、腫れてしまったりすることもありますが、痛み止め等で痛みをコントロールして歯の中の細菌を減らすことに全力を注ぎます。

そこまでしても100%絶対治る!というわけではありませんが、開放してしまうと成功率がガクッと下がってしまったり難治化してしまったりするのでオススメはできません。

院長:高橋