カウンセリングの際、「私の年齢では治りませんよね?」「高齢だから治療は無理ですよね?」というご質問をいただきますが、この機会に明確にお答えさせていただきます。
結論:治療に年齢制限はありません。以上!
と言ってしまうとブログの元も子もないので解説もしていきましょう。
AAE(米国歯内療法学会)の難易度評価表の評価項目を見てみますと…
- 病歴
- 麻酔の適応
- 患者の性格
- 開口度
- 嘔吐反射
- 緊急性
から始まりその後は歯の状態の診査の結果、と続きます。従いまして年齢は特別関係ありませんが、一般的には年齢を重ねている方はそれなりに基礎疾患(持病)をお持ちの方もいらっしゃいますので、そのあたりは考慮しないといけませんが、年齢で治療ができない、治療の効果が得られない、と言うことはありません。
患者さんの立場からすると質問が多かったりすることに躊躇される方もいらっしゃるかと思いますが、前向きな質問(治療が不安だ、治療法はどのようなことをするのか?、私の歯の状態はどうなっているのか?等々)は大歓迎です。
先日のカウンセリング時に「私は歳をとっているから…」とおっしゃる患者さんがいらっしゃいまして。
年齢を気にされて、治療に躊躇されてるのかしら?と思いながらふんふんと話を伺ってみますと…
「私は歳をとっているから、今の楽しみの中で食事を楽しむことのウェイトがどんどん大きくなっているんです。ですからきちんとした治療を行っていただきたいのですが、私の歯の状態では大丈夫でしょうか?」
衝撃を受けました。こう言う風に素敵な年齢の重ね方をしたい!と前のめりになって話を伺い、こちらもいつも通り、平常心を心がけながらもワクワクしながら説明させていただきましたよ。
年齢を考慮することなく通法の治療で大きな炎症もいい感じの経過をたどってます。
こちらの患者さんは治療したら破折(歯が割れている)ことがわかって残念ながら一本抜歯となってしまいましたが、大きい炎症の歯はいい感じの経過です。
もちろん治療すれば必ず治る、なんて保証はどこにもありませんが、治療してみて解決できない問題に直面した時も快活で前向きな患者さんは受け止め方が違うんですよね〜。そのお話はまたの機会に!
「なりたかった自分になるのに遅すぎるということはない。」(ジョージ・エリオット)
好きな言葉です。同じような名言は数多に存在すると思います。実際に年齢を重ねてから偉業を成し得た偉人もたくさんおられます。社会に貢献する偉業を達成することはなかなか難しいとは思いますが、自分の人生をよりよく快適に過ごすために投資することはそれに比べたら簡単かもしれません。
そのような患者さんのお手伝いができるよう日々精進をしてお待ちしています。