根管治療を半年続けていますけど治らないので診てください…

そのようなご要望は少なくありません。みなさん長期にわたる治療にとてもお困りのようです。

 

まぁそりゃそうですよね、歯の治療なんて簡単にすぐ治るのが当然って思うのも仕方ないことなのかもしれません。

 

しかしながら…簡単にすぐ治ることなんてことはないんですよ実は。

 

確かに根管治療の多くは2、3回で終了しますけど、治療の期間が必要な場合があるのも事実です。

どういうときに時間がかかるのか、多くは根の先の骨の方まで炎症が広がってしまった時なのです。

根の先の炎症の原因は根管の中に感染した細菌ですが、感染が広がってしまうような場合には期間がかかることと思います。

しかしながら根管治療の期間が長くなるとデメリットもあるんです。例えば

・治療の期間の間、再感染の機会が増える

・適切な仮歯などがない場合、かみ合わせの歯や周りの歯が移動してしまう

・そもそも治療中で歯としての機能が失われてしまい食べづらい

・歯科医院に通う時間を確保しなければならない

・いつ治療が終わるのかわからないので生活のリズムが狂う

まれに、なかなか通いきれなくて治療を中断してしまい、その間に再感染を起こし、また振り出しに戻ってしまうようなこともあり、そのような場合根の中の隅々まで細菌が感染してしまい難治化への負のスパイラルに陥ってしまうこともあるようです。

治療を始めてから痛みが取れない、ということで仮の蓋は外されておりました。

根の先の炎症の原因をおさらいしておきますが、「根の中に感染した細菌」が炎症の原因です。

蓋を外したままですと、一時的にはいいのかもしれませんが、治ることからは離れていき難治化する理由の一つです。

根管治療そのものに期間がかかると難治化してしまうことも事実ですし、なかなか治らないことに不安になることもあるでしょう。

治療が長期になって心配であれば、専門医レベルの治療を考えてみてもいいかもしれません。

院長:高橋