今でもたまに患者さんから「通院しているのですがフタをすると痛むのでオープン(開放)にしておきましょう、と言われました」とのご相談を受けることがあります。

オープン、普段は好きな言葉です。新規オープン、頑張るぞって感じですし、リニューアルオープン、心機一転ワクワクします。オープンカー、開放感あって気持ちいいですよね。

Jオープン、根管オープン(開放)、、、、それは少しばかりの緊張があるイヤなヒビキです。

 

どのような状態かというと根の治療中痛みのコントロールができないため一時的に仮のフタを外している状態です。

一時的、、、と言いながら数週間ひどい時は数ヶ月もオープンしっ放しなんてこともあります。

このブログを読んでいただいている方にとってはすっかりおなじみですが根の先の病気(根尖性歯周炎)の原因は根管の中に感染した細菌です。

 

このようなオープンな状態ですと根の中に感染した細菌を減らすことはできませんし唾液中の細菌が新たに感染してしまいますので治るというよりもかえって難治化させてしまうことになってしまいます。

もちろん、抜歯をする前の開放(オープン)は意味があるでしょう。しかし歯を残したい、抜きたくないのであればしっかりと中の感染源の除去と洗浄をしてしっかりとフタをして、と正しい手順の治療が必要です。

今回はこちら。フタをすると痛みが出てきてしまうので前医にてオープンにしてもらっていた、という患者さんです。

 

 

 

 

 

 

そうです。今回の来院時にもうすでにバリバリのオープンです。

このようなオープンの場合なにが少しばかりの緊張を与えてくれるのでしょうか?
1)そもそもオープン状態ですので止め処なく細菌が根管の中に流れている状態。
2)オープン状態、ということは治療した歯科医師による痛みのコントロールが困難な状態。

ということがわかります。特に2)の痛みのコントロールが他の方法で叶わなかった、ということですからなかなか手ごわいのではないか、ということが想像できます。

通院が途絶えてうっかりフタが取れてしまった、という場合は1)の問題が主となるでしょう。まぁそれも大きな問題ですが。

特にオープンな状態の期間が長いような場合根の先に起炎物質(いわゆるゴミ)が飛び出してしまっている場合もあり、通常の根管治療のみでは対応できない場合も少なくありません。また、根管の中がむし歯になってしまって健康な部分が少なくなり治療がうまくいったとしても割れやすくなるリスクもあるのです。

今回のケースは歯も薄くなっていることから根管治療の見通しと今後考えられるリスク等抜歯も治療の、抜歯を選択することも正しい選択のひとつです、ということも含めて説明させていただき納得いただいた上で歯を残すためにできる限りのことをしたい、という選択をしていただき治療に着手したケースです。

 

 

 

 

 

 

術後3ヶ月。今回は治癒方向に向かいましたが残っている歯が薄い部分もあり今後丁寧に経過を診ていく必要があります。

どのような病気もそうですがこじらせないことは非常に大切です。歯を大切にしたいのであれば専門的なアプローチがある、ということも検討してみてください。

 

院長:高橋